管理人はゴルフを始めた時からずっと、手打ちでスライスを量産してきました。
ところがここ1年ほど上達したのか、スライスを減らすことができてきました。
「ちょっと上手くなったかな」そんな浮かれた気分でいた時、突然ヤツがやってきたのです…
チーピンだね!
最初は「上級者になるための、通過儀式だよ」なんて強がっていたのですが、引掛けはどんどん増えていきます。
最近はドライバーのティーショットの8割方、引っ掛けるラウンドも珍しくなくなってきました。
スライスと比べ、ラン(落ちてから転がる)が出るため、OBになることも多い困った「引掛け、チーピン」。
これを直すべく、新スイングを開発しました。
名付けて、「10番ピンスイング」です
必ず引っ掛けを直してくれる新スイングについて、お届けします。
- 引掛けやチーピンが直らない
- 左へのOBやミスが多い
- シャンクが出てしまう
- ラウンドの後半になると、特に左へのミスが増える
引っ掛けやチーピンが出る理由
まずチーピンと引掛けの違いです。
引っ掛け:打ち出しから左で、そのまま真っすぐいくショット
チーピン:打ち出しが左で、さらにそこから左に曲がるショット
フック:打ち出しは真っ直ぐで、左に曲がるショット
ドロー:打ち出しは真っ直ぐや少し右で、ボールの落ち際に左にゆるやかに曲がるショット
ドロー以外の左系のミスでも色々あるな
スライスの記事で学んだとおり、左系のミスがでる理由は3つです。
- フェースが左を向いている
- グリップが飛球線方向に、前に出る
- ボールに反時計回りの回転がかかっている(フック回転)
それではなぜ、右方向へのミスの代表格であるスライスに悩んでいた管理人が、突然左系のミスを発症してしまったのでしょう。
左系ミスが出るゴルファーの進化過程
管理人が経験してきた過程は、こんな感じです。
- 腕力のみでスイング
- 身体は止まっており、アウトサイドインの軌道
- 大スライスが止まらない
- 腕ばかり筋肉痛になる
- 変わらず腕力のみでスイング
- どうしても収まらないスライスに悩み、色々調べる
- リスト(手首)ターンが重要だと知る
- ダウンスイング~インパクト~フォローで、フェースを閉じる動きを覚える
- スライスが収まってくるが、変わらずアウトサイドイン軌道
- 安定しないスイングは、腕力にのみ頼ったスイングのせいだと気づく
- 腕は脱力し、ボディーターンやヒップターンが大事だと知る
- アウトサイドインのヘッド軌道を、インサイドインにすることを練習し始める
- うまくインサイドインで振れた時に、過度なフェースターンと相まり本格的な左のミスへ
今ココ!
つまり、元々手打ちから始まる初心者は、まずスライスの洗礼を受けます。
そこを手首を返す「リストターン」で乗り越えますが、その後アウトサイドインのヘッド軌道が改善しボディーターンを覚え始めた頃に「間に合わせでやっていたリストターン」が左へのミスを生むのです。
なかなか根が深い問題だな
今までは助けてもらったスライス封じの「過度なリストターン」と訣別する時がきました
???
「10番ピンスイング」とは?
ここでやっと「10番ピンスイング」の説明です。
ボーリングのピンの並びで一番後ろの左端が7番ピン、右端が10番ピンと呼ばれます。
1.まず7番ピンを狙うには?
右利きの人がレーンの中央から、7番ピンだけを狙ったらどんなボールを投げるでしょうか?
右手の平を、左側に向けるように投げるな
投げられたボールは中央から左に曲がるような軌道で転がり、7番ピンの右側から当たる感じになるでしょう。
これがスライスを封じるリストターンです
- 黙っているとクラブフェースが開いてしまうので、閉じる動きを手首で行う
- 閉じる動きとは、右の手のひらが左を向く動き
- 右前腕が内旋(身体の内側に回る動き)する
このリストターンと訣別するということは、どういうことでしょう?
ゴルフの難しいところに、個々の身体の差というものがあります。
腕の向きの基準である「肘の向き」について、考えてみましょう。
- 左右の肘は、身体の外側ではなく身体側(地面方向)を向ける
- 外側に開くと、アウトサイドイン軌道となりスライスが出る
聞いたことあるな
ただこれが万人に当てはまるかというと、違います。
人によって、自然に腕を下ろした際の肘や腕の向きが異なるためです。
私の場合、肘は若干外側を向きます
基本の肘の向きが外側の人が、レッスン書やYouTubeで「肘を絞れ」「肘をお腹に付けろ!」と見たからと取り入れるべきではありません。
無理な向きにすると、身体はこわばり自由度が失われます。
ゴルフの基本であるセオリーは理解した上で、自分が自然体の時の身体の構造に合わせ若干修正すると良いとです。
管理人の場合、自分の身体に合わせ以下の修正を行っています。
- 右肘はセオリーどおり、身体側に肘を向ける
- 左肘は、(身体側より)飛球線方向に近い側に向いている
- 締めるのではなく両腕を一度持ち上げ、胸筋の上に乗せるようにする(自然と脇が締まる)
私のように、左肘を飛球線方向に近く向けたほうがスライスが改善するケースもあります。
肘が自然な向きに戻ろうとして、スライスしていたのかもね
方向を司ると言われる左肘、皆さんにとって自然な向きも考えてみて欲しいです。
2.「10番ピンスイング」
もう一度、ピンの位置を頭に浮かべてください。
今度は中央から、右端の10番ピンのみを倒すイメージです。
真っ直ぐ10番に向けて投げるか、少し右の手のひらを右に向けるように投げるよ!
投げられたボールは、少し右に曲がりながら10番ピンの左側から当たる感じになると思います。
これが「10番ピンスイング」の肝です。
- インサイドインで自動的に閉じてくるフェースの動きをスクエアにキープするイメージ
- 右の手のひらは飛球線方向より右側(身体から遠く)を向く
- 右前腕は、外旋(身体の外側に回る動き)になる
なんだか窮屈な動きそうだな
驚いたことに、7番と10番スイングにおける右前腕の動きは、全く逆になるのです。
こんなことで、まともにスイングになるのでしょうか。
3.「10番ピンスイング」のメリット
私も打ってみるまでは、とても想像ができませんでした。
ですが実際にボールを打ってみると、さして違和感はありません。
むしろこれが本来のスイングなんだと分かりました
- 引っ掛けが出ない
- 手首で叩く動きではなく、右の手のひらでボールを押せる 強い球が出る
- 自然とハンドファーストになる
- 頭が後ろに残り(ビハインド・ザ・ボール)、身体が左に流れづらい
- フェース管理が容易
- 内旋と比べると外旋の可動域は狭く、前腕を外に使い過ぎることがない(身体の構造上)
- インサイドアウトの軌道になり過ぎると、プッシュ(右への押し出し)ボールが出る
- ボールは自然と捕まるが、捕まりはリストターンを積極的に行うのと比べると弱い
- 手打ちで打つと全く捕まらない、必ずボディーターンとセット
きっかけは、この動画です。
結論はイコールではありませんが、内旋外旋について勉強になりました。
「10番ピンスイング」のやり方
- 左肘を絞りすぎない(身体側に肘を向けようとし過ぎず、自然に)
- 手首はなるべく柔らかく
- 腕でヘッドを先行させず、身体からテークバック
- 腕で下ろさず、左かかとでトップにあるグリップを引いてくるイメージ
- インパクトに向け、右腕の前腕をゆるやかに外旋させる(意識だけで十分)
- 意識なし、ややボールを右手のひらで押し込むべく右腕を伸ばす
- インパクト後は自然にインに(無理にヘッドをアウトに出したり、インに収めない
- フェースが上に向いても良いので、インに返さない
- 右手で返り過ぎないようコントロールできると良い
チェックポイント少ないね
青線以外は、基本どおりなので大改造にはなりません
「10番ピンスイング」の効果
まだまだ練習が必要ですが、球がよじれたり、大谷投手ばりの「スイーパー(チーピンの最上級)」が出ることがなくなりました。
多少右への打ち出しはありましたが、本当に出玉が素直になった気がします。
フェース管理しやすい!
引っ掛け防止に、手を前に出さない
引掛けが出始め、頭で「フェースターンが元凶」と分かると極度に手首を動かさなくなります。
これが、更なるチーピンの入り口です
手首が帰らずにそのまま飛球方向にスライドしていく(前に出す)と、さらにロフトが立ちフェースは左を向きチーピンが増加します。
グリップの運動量とヘッドの運動量が同じになってはダメです
- ロフトが立ちすぎる
- ヘッドスピードが上がらない
- スピンが入らない
- ボールが上がらない
- チーピンが出やすくなる
- 振り遅れになり、プッシュアウトスライスが出る
グリップは身体の前にある状態で、ヘッドが追い越していく動きを意識しましょう。
石川遼プロの教えです
まとめ
今回は引っ掛けやチーピンを直す、「10番ピンスイング」をお届けしました。
今まで内旋させていた右前腕を、いきなり外旋させるというのは驚きだと思います。
本当にスライスしないのか、心配!
ただある程度インサイドからクラブを動かせ、ボディーターンスイングができてきた人が左系のミスを出すのは、昔から言われていることです。
原因の多くは、スライス時代のリストターンでのフェースターンが過度になってしまうことにあると思います。
現在スライスに悩んでいる方が着手すべきスイングではありませんが、特にドライバーのチーピンが止まらない人にはぜひ試してみて欲しいです。
現在進行系で、一緒に直していきましょう
頭で思い描いているうちは荒唐無稽なスイングだと思われるかもしれませんが、ぜひ素振りから始めてみてください。
ドライバーティーショットでの左系ミスを激減させてくれること、間違いなしです。
ただ揺り戻し的に、フェースターンを全くしないとしてしまうとプッシュスライスが出てきます。
身体の正面からグリップが外れないよう意識し、小さな振り幅からスイングを作っていきましょう。
スイング改造時は三角形が崩れがち
三角先生に基本を守ってもらいましょう