これまで、管理人が取り組んでいる「再現スイング」「インフィニティスイング」についてお届けしました。
下半身と腕のセッティングや動かし方について、主に触れてきました。
今回はトップからインパクトをつなぐ、最も大事な部分にフォーカスします。
つまり、「〇〇サイドイン」「〇〇サイドアウト」の〇〇部分、スイング軌道です。
この〇〇は絶対に「イン」でなければならないと信じています!
管理人はこのインサイドからのスイングができず、今まで苦しんできました。
必ずインサイドからスイングすることができる「殺陣スイング」について、お届けします。
- スライスや引掛けが直らない
- ボールをこすってしまい、飛距離が出ない
- 弱々しい球で風に負けてしまう
- シャンクを直したい
- コースでのミスショットが多い
まずは「再現スイング」との比較
先日お届けした「再現スイング」と並べて比較してみます。
手元が再現の方が浮いてるかな
大きな違いは
・バックスイングでヘッドを後ろに投げるか
・ダウンスイングで先にヘッドを下ろすか
です
???
もう少し分かりやすく解説しますと
- ヘッドの右ループをイメージし、トップでヘッドが背中側に倒れる動きを(作為的に)作っている
- そこから腕を脱力してスイングすることで、インサイドからヘッドが降りてくる
- ヘッドがボールへ向かう斜めの動きになる
- トップで胸が飛球方向の反対側に向いているうちに、まずヘッドを下に降ろす
- そこから横回転することで、腰の横より背中側に落ちたヘッドがインサイドからボールに向かう
- まず縦(下)の動きをし、その後横(回転)の動きになる
- インパクト後は、また「上段の構え」に戻る様にフォローを縦に上げる
言葉にすると少し違いが分かるでしょうか?
具体的に、「殺陣スイング」について見ていきましょう。
殺陣(たて)スイングとは?
1.ネーミングの由来
「殺陣(たて)」をご存知でしょうか。
時代劇などで、ヒロインを助けるため多くの悪者に囲まれた主人公が、刀を片手に立ち回る演技のことです。
前後左右を敵に囲まれながら、ジリジリと間合いをつめ、背中側の敵を鮮やかに斬る…カッコいいですよね。
そんな殺陣を、2つの意味でスイングにネーミングしました。
- まず縦の動きをする
- 背中側で敵を斬るごとく、ヘッドを降ろす
- 次の敵に対峙すべく、再度上段に構える
それぞれについて、見ていきましょう。
2.殺陣スイングをマスターする
今までやってきた下半身の動きや、使い分けなどは変わりません。
あくまでトップからインパクトまでの動きのみにフォーカスしたものになります。
ポイントは上で上げたネーミングの由来。
- まず縦の動きをする
- 背中側で敵を斬るごとく、グリップを降ろす
- 次の敵に対峙すべく、再度上段に構える
難しいことは何もなく、結果同じことを表現しています。
①:まず縦の動きをする
トップのヘッド位置から、直接ボールを叩きにいくことがスイングエラーのほとんど全てと言って良いと思います。
ボールを直接叩きにいけば、右肩が前に出て右手だけでスイングし、何よりアウトサイドインのスイングになってしまいます。
冒頭お伝えしたとおり、ヘッドは必ずインから動く必要があります
これを直すのが本当に難しい。
独学の管理人は既に5年、これで苦しんでいます。
これをシンプルに解決する方法が、まず縦にグリップを動かしてしまうことです。
「下ろして回る」ってスイングだね
ヘッドを直接ボールに向かわせないことは、最初は違和感が大きいと思います。
ですがここは管理人を信じていただき、グリップをまずは縦に降ろしましょう。
②:背中側で敵を斬るごとく、グリップを降ろす
では、どこでグリップを下に降ろすかということになりますが、これが殺陣の部分です。
背中側に敵に回り込まれた状況を思い浮かべ、まず後ろの敵を斬りましょう!
管理人は、顔も背中側を向いて斬るように練習を始めました。
グリップを降ろすというと、トップで作ったコック(親指を手首側寄せ、シャフトを倒す動き)をほどく動きを想像するかもしれません。
ダウンスイングの初期にコックをほどいてしまう動きを、アーリーリリースと言います。
※ダフりやトップを生むので厳禁です
釣り竿でルアーを投げる動きをキャスティングと言い、手首を支点にした似た動きなので想像しやすいでしょうか。
殺陣スイングではトップでできた肘を少し伸ばす動きはしますが、手首の角度はほどきません。
キャスティングをするのではなく、後ろに回った敵を斬るのです。手首だけでは切れません。
この時左腕を遠くへ伸ばすイメージを持つと手首がほどけず、大きなスイングになります
切っ先で斬るのではなく、根本側で斬るイメージなんだな
③:グリップを降ろした後に回る
胸が後ろを向いているうちにグリップを降ろし、その後スイングの横回転に入ります。
言葉ではこう書きますが、実際にはグリップが降りきらないうちに横回転が自然と始まってしまいます。
完全に下に動かしてから回ると、ヘッドが落ちる重力や遠心力が消えてしまいます
ここは心配する必要はありません。
先に下にグリップが落ちるイメージさえ持っておけば、あとは自動的に回れます。
ヘッドが斜めに動くのではなく、下→横と動くイメージが持てれば大成功です。
自動的に斜めに動きます!
④:手首、腕を脱力する
全ての基本ではありますが、上半身がこわばっている状態ではヘッドはボールの位置に戻ってきません。
その結果腕力を使ってボールにヘッドを当てる、今までのスイングになってしまいます。
ヘッドを当てるのではなく、自然に当たるのが理想だね
管理人は上半身の脱力のため、イメージしていることがあります。
- 左手掌屈になるが、手首に力は入れずヘッドの重みで倒れているだけ
- 特に左腕を突っ張らず、伸ばしきらない
- 脇を締めるのではなく、肘の向きだけ身体に向ければ勝手に締まる
- 右手の親指人差指はクラブを握らない(人差指を引っ掛ける程度)
- 左手は小指薬指中指だけで、グリップする(小指は離して練習も良い)
どれも慣れるまでは難しいかもしれませんが、続けていると自然に違和感なく上半身から力が抜けます。
⑤:フォローを縦に上げる
インパクト後にクラブをインに横ぶりしてしまうと、アウトサイドインに戻ってしまいます。
一人の敵を斬ったあとに、再度上段に構えるように、インパクト後は頭の上にグリップをもっていきましょう。
このイメージが一番近いです
殺陣スイングと合わせて習得することで、シンプルスイングを目指しましょう!
最後に通しで動画を復習してみてください。
スイングのイメージが変わり、コースでのミスショットが激減しますよ
さらに側屈をイメージし、肩を縦回転にし球を横から見て打ちましょう!
⑥:右側にスペースを作る
管理人は身体がとても硬いので、バックスイング側のスペース(ボールに向かって右側)を大きく取るように意識しています。
そのために、少しクローズドスタンス(右足を引く)や、インテンショナルフックを打つ時のような右向きのアドレスをしています。
右方向に打つように向いて、フェースはスクエアに
右側にスペースを作ることで、さらにインサイドからクラブが降りてくるようなりますので試してみて下さい。
これでフックが出るようなら、もうスライサーは卒業!
あとはご自分のスイングに合わせ、右向きの度合いや右足を引く距離を小さくすれば憧れの「ドローヒッター」の誕生です。
殺陣スイングの効用
アウトサイドからのスイング軌道がインサイドからになることで、スライスや引掛けのミスが激減します。
またやってみて分かりましたが、グリップの浮き上がり(アドレスの時よりグリップが身体の遠くを通る)を減らしグリップが身体の近くを通ることで、シャンクも防止することができました。
インフィニティスイングのループスイングと比べると、飛距離は出しづらいですが再現性は高くスイングがシンプルです。
まず基本のスイングをマスターするには、殺陣スイングをオススメします。
まとめ
今回はアウトサイドインを撲滅するための秘策、「殺陣スイング」をお届けしました。
既出の管理人の求める「あるべきスイング」にも、当然マッチする再現性の高いスイングです。
- 下半身主導
- 上半身は脱力
- グリッププレッシャーを減らし、ヘッドを走らせる→飛距離を伸ばす
- 再現性と正確性を上げるべく、腕ではなくお尻や背中の大きな筋肉を使う
ドライバーでいきなり習得するのは難しいと思いますので、ショートアイアンなどでしっかりと型をまず作りましょう。
違和感なく振れるようになったら、徐々に長いクラブにすることをオススメします。
いきなりドライバーだとボールに当てにいっちゃうからね!
インサイドからクラブを振れるようになると、今度はフック回転に悩むことになります。
でも、いつまでもスライスしか打てない初心者からの脱皮には、まずはしっかり捕まったボールをマスターすべきです。
もう右ペラなんて言われないよ!
殺陣スイングを練習し、再現性の高いドローボールを目指しましょう。
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