そろそろ賢明な皆様はお気づきになられたかと思います。
この【大叩きホールを無くそう】シリーズ記事は、やらかしやすい私が「やらかしやすい順」に解決法を探そうと書いています。
一番大叩きしてるのが、バンカーかもね
なぜバンカーなんてものが、ゴルフ場にあるのでしょう。
何か特別な意味があるのだと思います。
バンカーと上手くお付き合いすることが、大叩きを無くすはず!
なぜバンカーにばかり入ってしまうのか、またどうやって脱出すれば良いのかについて一緒に考えてみましょう。
ショットの仕方だけでなく、ルールも上手く使い考えていきたいと思います。
【大叩きホールを無くそう】シリーズ、第3弾は「バンカーからの脱出」についてお届けします。
なぜバンカーはあるのか?
バンカー(Bunker)は、窪みに砂が入ったものを呼びます。
イギリスでは「バンカー」と呼び、アメリカでは「サンドトラップ」と呼ぶそうです。
サンドトラップの方が(経験上)しっくりくるな
もともとは自然にできたものらしいですが、私たちが回るコースのものは意地悪なコース設計者が人為的に作ったものです。
当然、意図があって作られています。
①:ガードバンカー(グリーンサイドバンカー)
グリーンの周りに配置される、一般的にあごの高いバンカーのことをこう呼びます。
その名のとおり、グリーンをガードするためのものです。
このガードバンカーのせいで様々なドラマが生まれるといっても過言ではありません。
遠い場所からグリーンを狙うにも、少しの距離や方向の間違いで引きずり込まれます。
また近くからでも心理的にゴルファーを圧迫し、ダフリなどからボールを飲み込んでいくのです。
ラッキーでグリーンに乗ることを拒むのが、ガードバンカーの一つ目の役割だと思います。
また、グリーンに向けコースは狭まっていきます。
バンカーに池やがけを組み合わせ、どの方向に打つべきかゴルファーに選択を迫るのがもう一つのガードバンカーの役割です。
②:フェアウェイバンカー
ガードバンカーと異なり、グリーンの近くではなくフェアウェイやラフの近くにあるバンカーを言います。
フェアウェイを横切るように作られているものは「クロスバンカー」と呼ばれることもあります。
これもコース設計者の意図があります。
【フェアウェイバンカー】
林やOBゾーンと異なり、視覚的には開けていますが、そこにバンカーを配置することで実質的にコースを狭くします。
バンカーが無ければそこを狙ったという位置に、作られていることが多いです。
越えるのか避けるのか、ゴルファーに選択とプレッシャーを与えてきます。
【クロスバンカー】
グリーンを横切るクリークがありますが、同じような役割になります。
もちろん水の底に沈むわけではないので打てますが、アゴの高さや幅によってはゴルファーに手前に刻むショットを強要します。
方向で避ける訳にはいかないので、越えるか刻むかの選択を迫られます。
なお似たもので、「グラスバンカー」があります。
これは形状は似ていますが砂の代わりにラフがあるバンカーといったもので、砂とは違った難しさがあります。
つまり、プレーヤーに意地悪をするためにあるってことだね
まめゴル的には、バンカーはゴルファーが楽にゴルフをさせない為にある、トラップと考えています。
バンカーでのルールは?
1.バンカーの性格
バンカーにあるボールを打つことはできますが、ルール上明確にジェネラルエリアとは区別されています。
【ジェネラルエリア】
・ティーイングエリア
・グリーン
・バンカー
・ペナルティエリア
・OB
以外のエリアのことを言います。
ティーショットを打つ場所と、グリーンが特別なのは分かりやすいと思います。
それ以外の3つは、ペナルティのあるエリアということになります。
バンカーは、ペナルティーエリアの仲間
ここで分かりやすいのは、「自分のショットがぬかるみにめり込んでしまった時」の救済方法です。
2019年のルール改正で、フェアウェイだけでしかできなかった救済がラフでもできるようになりました。(無罰でドロップ、ボールも拭ける)
ところがジェネラルエリアではないバンカーでは、埋まっていても救済は受けられません。
バンカーはボールを打つことはできますが、ペナルティーエリアに近い性格(改正以前の赤杭に近い)を持っていることを覚えておきましょう。
2.気を付けたいルール
①:ソール
ボールを打つ時にソール(クラブを砂に付ける)すると、2打罰になります。
②:バックスイング
バックスイングで砂に触れた場合も、2打罰となるので気を付けましょう!(改正なし)
靴跡に入った時など管理人は、少し縦振りにするイメージで打っています。
3.利用したいルール
①:木の葉をどける
2019年のルール改正で、葉っぱや小石などの自然物を無罰で取り除くことができるようになりました。
※当然ボールを動かしてしまうと、1打罰でリプレースとなります。
②:目玉で自分のボールか分からない
マークをしてからであれば無罰で確認し、リプレースすることができます。(マークしないと1打罰、告知不要)
③:近くに他の人のボールがあって打ちづらい
マークをして拾い上げてもらうことができます。
※拾い上げたボールはポケットに入れない。拭かずにリプレース。
④:バンカー内の水たまりに入った
「バンカー内」であれば、「ホールとボールを結んだ後方延長線上でホールに近付かない救済のニヤレストポイント(以下、ニヤレストポイント)」から1クラブレングス内に無罰でドロップできます。(別のボールでも可)
バンカー内が水浸しだったり、バンカー外にドロップする場合は、1打罰となります。(ボール交換は可)
※水浸しでドロップするところがなくても、バンカー外へのドロップとして1打罰
⑤:レーキにボールが引っかかっていたが、どかしたらバンカーに落ちた
先日お客様とラウンドしていて、実際に起きた出来事です。
この場合は、無罰で「バンカー外のもとあった場所」にリプレースできます。
バンカーの中から打たなければならない訳ではなく、ドロップでもないので注意しましょう!
⑥:打ち直しのためドロップしたボールが、自分の靴跡に入ってしまった
これは管理人の競技参加時に起きたことです。
前の競技者の靴跡に入っていたボールを上手く打てずホームランしてしまい、OBになってしまいました。
さらに打ち直しのためにドロップしたボールが転がり、自分の靴跡に入ってしまったトラブルです。
こんな時はドロップする前に、レーキでバンカー内をならすことができます(無罰)
ドロップしてからでは選択できないので、先にならしましょう!
4.恥ずかしがらず使いたいアンプレヤブル
アンプレヤブルは、プレーヤーが自分で決めることができる宣言です。
実際に打てるかどうかは、関係ありません。
バンカーと関係なく、基本的なアンプレヤブルは3種類あります。
【すべて1打罰】※ボールの交換や拭くこと可
①:前打地点の救済エリアにドロップ(ティーイングエリアの場合は、ティーアップ可)
※ボールが見付からなくても可
②:ホールとボールを結んだ後方延長線上の基点から1クラブレングスでホールに近付かない救済エリアにドロップ
※後方延長線上であれば、いくら離れても良い
③:「ボール」から「2」クラブレングスでホールに近付かない救済エリアにドロップ
上の②③は、バンカー内にボールがある場合、バンカー内にしかドロップできません
これにバンカー内にあったボールの場合、もう一つの救済措置が2019年のルール改正でできました。
【2打罰】
④:ホールとボールを結んだ後方延長線上の基点から1クラブレングスでホールに近付かない「バンカー外」の救済エリアにドロップ
※後方延長線上であれば、いくら離れても良い
あまり利用する機会はないかもしれませんが、例えばこんなことがありました。
ピンまで50yd、バンカー手前のラフからロブショットでピンを狙ったら手前のバンカーに入り大目玉に!
このケースではアンプレヤブルを宣言し、①の方法(前打地点から1打罰)で救済を受けるべきだと思います。
進行を阻害してまで受けるのは難しいかもしれませんが、ルールで有利になる場合もあるので覚えておきましょう!
バンカーに入れない思考法
バンカーはペナルティーエリアと同等のエリアだと、分かりました。
この認識が一番大事です。
その上で、実際のバンカーに向き合っていきましょう!
1.フェアウェイバンカー
管理人のホームコースは、フェアウェイバンカーが多く、アゴが非常に高いのが特徴です。
ドライバーショットがまずまず飛んでも、フェアウェイバンカーに入ってしまうと大叩きになります。
アゴが低いフェアウェイバンカーであれば、それほど気にせず打っても良いと思います。
一方アゴが高かったり、大きさの小さいバンカーの場合は、徹底的に避けるべきです。
入れない自信が無かったら、手前に刻む勇気も持ちましょう!
管理人は最終ホールのフェアウェイバンカーで3打打ち優勝を逃しました
あれは傑作だったね
2.ガードバンカー
以前載せた画像を使って、検証してみます。
皆さんだったら、何番で打つ状況でしょうか?
ピンまでは200yd
右に池、こんなアゴの高いガードバンカーがあります
ここでの正解は、170ydまでのクラブで安全にフェアウェイをキープし3打目のアプローチで勝負すべきだと思います。
・右の池に入れたら、一番ダメ
・奥のOBは、問題外
・右手前のガードバンカーにも入れたくない
池がなく、アゴが低いバンカーしか守っていない。
さらにグリーンが受けていて(手前が低くて)ボールが止まりやすい。
そんな状況なら、狙ってみるのもありでしょう。
ただ上の図のようにありとあらゆるトラブルが想定される状況の時は、そのハザードに絶対に届かないクラブで打つことが重要です。
管理人なら7番アイアンで、150から160ydほどをフェアウェイに打つのが最上だと思います。
特に冬は想像以上にランが出て、刻んだはずがバンカーに入っているということがありますので注意しましょう!
バンカーに入ってしまった時の思考法
まず脱出を第一に考えましょう!
前回の林と同じです。
トラブルになったら、それを1打で終わらせることが大事です。
1.フェアウェイバンカー
まずは、バンカーを観察しましょう
・アゴが高い
・アゴにボールが近い
・左足下がりなど、ボールを上げづらい
・ボールが少し沈んでいる
このような状態であれば、考える必要もありません。
8番アイアンやピッチング、ウェッジなどを使用しとにかく脱出しましょう。
方向もピン方向を無理に狙わず、出しやすい方向に打つべきです。
いくら距離が欲しくても、諦めることが肝心です。
この前フェアウェイバンカーで3打叩いた時の状況だね
・アゴが低い
・アゴまで距離がある
・平らなどライが悪くない
・ボールは埋まっていない
こちらなら、そこまでビビる必要はないと思います。
バンカーからのショットはソールできず、どうしても縦振りでボールに直接コンタクトするため低いボールが出やすいです。
でもアゴが低く、アゴまでの距離が長ければ、低いボールでもアゴを越えることができます。
【フェアウェイバンカーの打ち方】
・残りの距離だけ考えず、必ずアゴを越えやすいロフトの寝たクラブを持っていきましょう
・左足体重
・右足土踏まず側を少し内側(飛球方向)に倒す
・短くグリップする
・体重移動しない(飛ばせないと思ったらアゴと相談し、大きめのクラブを持つ)
・ボールを上げようとせず、トップで良いと考える
2.ガードバンカー
通常ガードバンカーに入った時は、ピンまでの距離は30yd程度。
長くても100ydまでだと思います。
ピンまでの距離が長い場合は、52度や56度など少しロフトの立ったウェッジで、フェアウェイバンカーと同様無理せず出すことを優先しましょう。
近い場合は、グリーンに乗せることを狙わなければなりません。
シチュエーションごとに考えてみましょう!
①:アゴが低く、ライも良い
平らや左足上がりなど、ボールを上げやすい状況であって、アゴがそこまで高くなければ、積極的にピンを狙いましょう。
砂イチ(バンカーからグリーンに乗せ、1パットで入れる)のチャンスです。
②:アゴは低いが、ライが悪い
アゴが低くても、ライが悪い場合は脱出のみを優先します。
特にバンカーの淵にあるような、スタンスが取りづらくヘッドを入れにくい場所ではアンプレヤブルも選択肢に入れなければなりません。
バンカーで何度も打つと、我を忘れてしまいそこから大きく崩れることが多いです。
1打で出すことができる方向に打ち、なんとか脱出しましょう。
アゴが凄く低い場合は、パターでの脱出も候補に入れましょう!
③:アゴが高いが、ライが良い
自分の技術を過信せず、脱出しやすい方向に出しましょう。
ピンに向かっていく方向が一番高いアゴなら、ピンを外した方向に打っていくことが大事です。
ピン方向に打っても出せないと思ったら、横や後ろに打つことも選択肢に入れましょう。
④:アゴが高く、ライが悪い
⑤:目玉になっている
アンプレヤブルが選択できないか、必ず考えてみましょう。
その上で一番脱出しやすい方向にショットします。
どんな方向でも1打で、最悪2打で出せていれば大叩きまでいかず耐えられます。
それ以上の打数とならないよう、冷静に無欲に選択しましょう!
バンカーからの脱出ショットで気を付けるべきこと
管理人はもともとバンカーが大の苦手で、専用機を入れていたこともあります。
ハイバウンスなどウェッジの選択で、バンカーが楽になります
今も決して上手だとは言えませんが、おかしな選択さえしなければ普通に脱出できるようになりました。
管理人が開発した打ち方をお伝えします!
(自分の打ち方に自信がある方は、我流なので真似しないでください)
1.管理人のバンカーショット法
・アドレス
①:ボールは最下点より少し左(飛球線方向)に置く
②:ハンドファーストにしない
③:左足体重でどっしり構える
④:ほんの少しオープンに構える
⑤:フェースをしっかり開いてから、グリップする(「く」の字をイメージ)
⑥:少しハンドダウンに構える
実際は、そんなに細かく考えてはいません。
ボールを左側に置いて、手前をダフらせるつもりで構えています。
ボールがちょっと埋まっていたり、左足下がりの時は足を潜らせるようにしています。
普通にアドレスすると、ボールが足より下になってしまうためです。
・ショット
①:くの字で、ボールを黄身とした目玉焼きの下にヘッドを入れるつもりで振る
※黄身はつぶさない!
②:体重移動はしない(左のまま)
③:しっかりフォローを取る
④:鋭角に振りすぎない
だんだん目玉焼きに見えてきた
特に、目玉焼きの「白身の下」にヘッドを入れるイメージが大事です。
管理人の得意技は、バンカーからのホームランでした!
ホームランをしてしまう人は、ボールやボールの近くを打ち過ぎています。
3から5センチくらい手前を打つつもりで、スイングしましょう。
「目玉焼き全体」が飛んでいくイメージで振ってます!
その上で、フェースの開閉具合で飛ばす距離を変えています。
フェースを開く:飛ばなくなる、上がる
フェースをスクエア気味:飛ぶ
フェースを閉じる:目玉や靴跡などボールが埋まっている時に使う
ハイバウンスの場合は、それほど開かなくても脱出できると思います。
ご自身のウェッジでたくさん練習し、イメージを高めましょう!
バンカーの練習はなかなかできません。
管理人はフェースを開いた状態でロブショットの練習をしています。
それをバンカーでは、手前に(白身のふちに)入れればバンカーショットの出来上がりです!
特に厳しいライや、高いあごでなければこちらの打ち方がオススメです。
少し砂の少ないバンカーや砂の締まったバンカーでも、利用可能です。
- 普通の肩幅スタンス
- ほんの少しオープン
- フェースはまったく開かない
- フェースをフォローで閉じない
- ほんの少し短く持つ
- コックを入れず、ヘッドは低い位置を動かす(上から入れない)
- 速く振らない
- 腰から腰までの振り幅の小さいスイング「横からサラッとby石川遼プロ」
- 腕を伸ばし、余計な動きは作らない
- 体重移動は少しなら良い
- 目玉焼きを打つイメージは同じ
- フリップのようにビンタのように手首を動かさない
まとめ
今回は、ビッグイニングの原因となってしまう「バンカーからの脱出」をテーマにお届けしました。
管理人のホームコースはバンカーだらけといって良いほどバンカーが多く、フェアウェイバンカーも含めアゴが高いのでバンカー攻略は死活問題です。
バンカーに入れないラウンドをすることがベストですが、グリーンを狙えば入ってしまうことは必ずあります。
そこでミスを1打で終わらせ、大叩きしないためのまめ知識をご紹介しました。
バンカーで何打も打つと、「カーッ」ってなるもんね
またバンカーでのショットの約束事を理解しておけば、極度にバンカーを恐れることによるヘッドアップなども避けられると思います。
ゴルフをやっている以上、バンカーに一度も入れないことは不可能ですので、ぜひ練習してみてください。
また次の人のために、ショット後は奇麗にならしましょう!
頭と技を鍛えて、バンカーと喧嘩するのではなく仲良くしていきたいと思います。
専用機もオススメです